2013年5月13日月曜日

「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読んで。

村上春樹の最新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読みました。
「ハルキスト」と呼ばれる熱狂的なファンではない私もニュースで村上春樹の新作がとても売れているとの情報を得たので、これは読む必要があると思い購入しました。だいたい30分で読了しました。村上春樹の作品は全ては読んでいません。代表的な作品を数冊読んだ程度です。私は村上春樹が「好き」「嫌い」というどちらの立場でもありません。世界的に有名な「日本人作家」という認識程度です。今回の作品はなんでしょうね(笑)文学的才能が皆無な私には高度な批評や分析などできないので、表面をなぞった程度の事しか言えませんが、Amazonの星5つ満点評価で例えるなら2.5ですね。例えが難しいですが、この本は現代大量消費社会が生産した「本」といった感じです。読まなくてもいい本だけど、みんな購入してるからとりあえず買ってみよう、読んでみよう、本棚に置いとこう、みたいな本。思ったのは世界基準、世界標準の文学というものは言語の閉塞性、民族の土着性からいかに脱却するか、みたいな事が盛んに行われている。これは「文学」というものがどうしても「言語」による表現、そして「言語」を使っている「人間」の環境に大きく影響を受けてしまう、これから逃れることは困難であり、失敗するととても「無機質」な物になってしまう。非常に高度なテクニックを必要とする。村上春樹の作品は私の中では「無機質」のようなもので、何か物足りなさを感じてしまいます。

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