2013年7月7日日曜日

『戦争』


ティム・オブライエンの「本当の戦争の話をしよう」が見つからない。
「ニュークリア・エイジ」とともに随分前に購入したがそのまま「行方不明」の状態になっており現在再読が不可能な状態になっている。昨日から再読しようと思い「ここに収納しているはずだが…」と思い探してみるも見つからずどうしようか困っている。


再読しようと思った理由は最近の「マイブーム」であるベトナム戦争に関連した書籍を集中的に読んでいるためティム・オブライエンの書籍も是非読んでおこうと思った。
図書館で現在では入手困難な「フルメタル・ジャケット」の原作本を読んだ。

映画は何度も見ているが原作小説を読むのは初であり映画で描かれている箇所はもちろんだが原作小説ならではの表現技法によって描かれる世界観は高評価に値する。文庫本で厚い本ではないので機会があれば読んでもらいたい。
軍事に関連した書籍として「ネイビー・シールズ 最強の狙撃手」という本を読んだ。去年出版された本でアメリカではベストセラーになった本。
この本の著者クリス・カイルは今年2013年2月2日に射殺された。犯人はイラクに派遣されていた元海兵隊隊員で本国に戻った後もPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみ市民生活に復帰することが困難であったという。
2001年9.11テロ以降に起きたアフガニスタン、イラク戦争においてアメリカは「完全な勝利」を得ることなく現在に至っている。莫大な戦費はアメリカ経済を疲弊させた。人的損害は更にアメリカ社会に追い打ちをかけることになった。
ベトナム戦争でも大きな社会問題になったが戦場から帰還した兵士たちを社会全体がバックアップ、支えることができない状態は非常に辛い。帰還兵の多くは戦場での辛く過酷な体験や記憶がフラッシュバックしてPTSDやうつ病などの精神疾患を抱え社会生活に支障をきたす者が多くいる。
ワシントン・ポスト紙などの大手有力紙の報道によるとイラク、アフガン戦争で「戦死」した兵士数より帰還兵の自殺者数が上回っているという。
最近「アメリカ軍」は兵士志願者が不足しているため帰還兵を二度三度戦地に送り込むという非常に荒い方法を使用している。精神疾患を抱えた状態で再び戦地に送り込まれることも多くある。これは非常に残酷であり明らかに人権侵害行為である。このような「政府」「軍上層部」の方法を強く非難し、帰還兵、退役軍人の権利向上、社会福祉制度の改革のために組織された団体が現在積極的に運動を実施している。イラク、アフガン帰還兵の声をまとめた「冬の兵士」は必読。


0 件のコメント:

コメントを投稿