私の心の旅は始まったばかり。世界は広く、そして深い。それを理解することは容易ではない。しかし、私はそれを理解しようと努力する。それは私に与えられた使命だと思う。
2013年6月7日金曜日
「ニートの歩き方」そして、24億人の世界。
去年出版された本で「ニートの歩き方」という本がある。世間では「ニート」というものは学校も行かず、仕事もしないどうしようもない人間だと思われている。自堕落、怠惰な生活を日々送っているように見えるニート。しかし、本書を読むとニートの生活スタイルは必ずしも白眼視するものではないことがわかる。現代は一言で言うと「速い」社会だ。新聞、インターネット、ラジオ、テレビから洪水のように押し寄せてくる情報。交通手段の進歩により、より速く、より遠くに行き来することができる。FacebookやTwitterで流れる巨大で、光速よりも速く思われる情報の波。科学・技術の著しい発達。一見すると私達は「便利」であることを「享受」しているようの思える。しかし、実際は我々は「巨大な波」に「飲み込まれている」にすぎない。多くの人にとっては情報過多であり、使えない、正確に言えば「使いこなせない」『技術』に毎日翻弄されている。しかし、それを自覚して甘受している人間ならまだよいが、自覚がない状態に追い込まれている人間も多くいる。現代人は「速い」時代において「自分探し」を行なっている。しかし、それは無理なんだ。すべては自分の手元から流れさっていく。そこに「自分」はいない。どこにも「自分」など存在しない。「ニート」それはこの社会で日々行われている苛烈な競争から「脱落」した人間か?否、必ずしもそうとは言い切れない。「脱落」「逃亡」した人間は勿論いる。しかし、その中には能動的にこの社会から「一歩踏み出して」違う次元の世界を生きている人間がいることも確かだ、本書「ニートの歩き方」はそんな違う次元を生きている人間が、ニート生活のノウハウをコンパクトにまとめた良書である。裏表紙にはあなたがニートになりやすいかどうかのチェック項目が書いてある。このチェック項目を見てから本書を読むとより一層「深い」読み方が出来る。私は全ての人に「ニート」になれ!とは言わない。しかし、こういう「生き方」が現に今存在している以上社会はこのような人間の生き方をただ「批判」するのではなく認めること、受け入れることがもっとも重要なことではないだろうか。それは社会、そして人間の在り方の多様性を認めることであり、それができないようではその社会は良い、悪いのどちらかで言えば、「悪い」と言える。現状を見ると「多様性」を認め合うことが出来るほど人間の心の器は大きくないのかもしれない。しかし、人間は「過去」にのみ束縛される生物ではない。人間は「未来」を見ることができる。そして「未来」を作り上げることが出来る。それは「過去」においては一部の人間にのみ与えられたある種の特権だったかもしれない。しかし、現代において我々はこの世界を構成していると同時に、「創造」の担い手であることを忘れてはならない。もっとも端的に言えばインターネットの爆発的な普及。現在世界には24億人のインターネット利用者がいる。それはたったひとつの「ツール」によって世界24億人が「つながっている」ということだ。これが何を意味しているのか?「人類史における巨大な革命が既に起きている」のだ。「眠れる人たち」が、一つにツールによって巨大な「MONO」を創造することができる時代。そんな時代、つまり「革命NOW」の時代に生きている私たち。あとは「一歩」踏み出す勇気、小さじ一杯の「知恵」があれば「世界」を変えることが出来る。私はそう思うのだ。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
感動しました!僕も同感です。ニートのライフスタイルは批判されがちですが、悪ではないと思います。僕はこれからはニート・フリーターのライフスタイルが一般化されると思っています。そしてそれがネットというツールで実現可能だという意見も同意です。後一歩の勇気!!それをみんなに伝えたいなぁ〜
返信削除